ぐれいす村のとりくみ
2019年に特定技能が施行されてから5年が経過しました。2024年6月時点、36,719人の外国人が介護施設で働いています。前年末は28,400人だったことから、急増しているのがわかります。
私たちに関連の深い在留資格は、特定技能1号の介護分野。この分野で働く外国人は、2024年6月末で36,719人です。ちなみに国の受け入れ目標数は、50,900人。おそらく来たい人はいるのだろうけど、煩雑な申請書類の提出や、特定技能の支援業務の委託費が高いことなど、受け入れ施設側の事情もあるのではと多います。
経済が低迷して久しい日本。それでも日本をめざす人々には、セイフティな環境とアニメなどのサブカルチャーは、絶大な吸引力を感じるのでしょう。
私たちは、特定技能については施行前から大きな期待をかけていました。残念なことにコロナ禍と重なり、受け入れが実現できたのは2022年4月でした。
現在3名のフィリピン人が、よく遊び元気に仕事をしています。このうち2名が介護福祉士をめざし、日本での将来に希望を見出しています。
じつは彼らが来る前の年、5名のベトナム人がいたのですが、短期間でやめています。コロナ禍でもそれが可能だったのは、受け入れルートの違いです。特定技能1号外国人の受け入れルートはふたつあります。
5名のベトナム人は技能実習ルートでした。おもに食品製造工場で3年間を終えると、特定技能に変えられるというルートがあるのです。この場合、特定技能で必要とされる試験が省かれます。
いっぽう3名のフィリピン人は試験ルートです。介護という仕事に対してコミットメントがあります。技能評価試験と介護日本語評価試験を受けなければなりません。来日するまでの期間、Zoomで施設長と談話したり、入居者と交流する機会を重ねてきました。彼らもそれぞれステキなVideoを作り、生活環境や家族を紹介してくれました。
いくら困っているからといって「調達」感覚で人材確保するより、互いの気持ちを育みながらのほうがいい、という結論に達しました。